ダンベルで背筋を鍛えるレネゲードロウはむしろ体幹トレーニング!
「使える筋肉・使えない筋肉」
日本のフィットネス業界に根強く広まったこの考え方。
筋肉は筋肉であって、使えるも使えないも無いはずですが、どうしてこんな言葉があるのでしょうか?
ひとつヒントになるのは、アメリカのある有名コーチの次の言葉です。
「使えない筋肉など無い。使えないのは人間の方だ。」
筋肉は筋肉。収縮することで力を発揮する器官であって、それ以上でも以下でもありません。
全身にあるたくさんの筋肉を動かして、対象に力を発揮するのは、筋肉を司る神経などの問題です。
要するに「使えない筋肉」というのは、筋肉の問題なのではなく、筋肉の使い方の問題だということですね。
では、その使い方を鍛えるにはどうすれば?
ひとつの答えは物凄く単純で、自分が今取り組んでいるスポーツの練習を行うこと。
そのスポーツに適した身体の使い方を習得するためには、そのスポーツの練習をするのが一番です。
では、特定のスポーツではなく、どんな場面にも応用の効く汎用性の高い「ジムで出来る」トレーニングというのは無いのでしょうか?
こういった考えのもと、ウェイトを使いながらも「全身の連動性」「体幹の安定」などを重視した、機能的な動作。
いわゆるファンクショナルトレーニングというものがあります。
今回は、ダンベルを使って体幹と背筋を連動させて行う”レネゲードロウ”をご紹介します!
種目名 | レネゲードロウ |
---|---|
分類 | コンパウンド |
主働筋 | 広背筋、上腕二頭筋、腹筋群 |
必要な道具 | ダンベル |
レネゲードロウのメインは体幹?
レネゲードロウとは、ダンベルを使ったワンハンドロウと、体幹トレーニングであるプランクを融合させたようなトレーニングです。
床に置いた2つのダンベルを握って仰向けになり、プランクのように前進を一直線に保持します。
その状態で、片腕ずつダンベルを持ち上げて脇腹にひきつけ、広背筋を収縮させてローイングの動作を行います。
両手で身体を支えていたところで、片腕を持ち上げ、しかもその片腕にはダンベルを持っているわけですから、体幹部に対しては強力な回旋方向の負荷がかかります。
この回旋負荷に対して、体がねじれてしまわないように耐えるということで、レネゲードロウはプランクよりも強力で、違った刺激を与えられる体幹トレーニングとなります。
ダンベルを持ち上げるのは上腕二頭筋と広背筋の力になりますが、レネゲードロウの場合、明らかにワンハンドロウよりも重量は下がります。
つまり、広背筋と上腕二頭筋のトレーニングとしてはワンハンドロウよりも強度が低いということ。
実際のところ、レネゲードロウの重量を増やすためには「広背筋」よりも「体幹」のレベルアップが重要になります。
つまり、レネゲードロウはローイングの動作でありながら、背筋のトレーニングというよりも体幹のトレーニングというべきです。
スポーツに置いても日常生活に置いても、身体の両側を同時に同方向に使うことというのは、実はあまりありません。
殆どの場合において、身体の左右の側面はそれぞれ別の動きをしており、別の動きを連動させながら体全体として力を発揮しています。
レネゲードロウは、身体の左右が別の動きをしており、しかもその左右をつなぐ体幹部に強い負荷がかかる中で、体幹部の筋肉を使って動作を安定させるという点で、実用的な動作をよく再現した、ファンクショナルトレーニングであると言えるでしょう。
レネゲードロウのフォームのポイント
ダンベルを持ち上げる際、体幹をねじって持ち上げてしまわないようにしましょう。
体幹部はあくまでも固定する事を意識し、腕と広背筋の力でダンベルを持ち上げてようにします。
ダンベルを下ろす際は、重力に任せて下ろすのではなく、しっかりと重さをコントロールしてゆっくりと下ろすようにします。
ダンベルを持ち上げている間は、常に全身に負荷がかかっています。
勢いよく落とすとトレーニング効果も薄れてしまいます。
ダンベルをゆっくり下ろすと言っても、ふいに勢いよく落としてしまうことはあります。
特に宅トレ派の方は、床を傷つけないようにしっかり保護マットなどを使用してください。
レネゲードロウの進化版・プッシュアップもプラス!
レネゲードロウは床に置いたダンベルを掴んで身体を保持します。
この時のダンベルは、ちょうどプッシュアップバーと同じような働きをしていますよね。
そこで、このレネゲードロウにプッシュアップもプラスしてしまおうという強化版エクササイズがあります。
やってみればすぐにわかりますが、これは強烈です。
キャサリンは難なくこなしているように見えますが、なかなかハードなトレーニングですね。
ダンベルをお持ちの宅トレ派は、全身を一気に鍛えられるファンクショナル種目としてオススメですよ。
基本的なメニューの組み方
コンパウンド種目になるため、基本の筋肥大メニューが適用できます。
筋肥大
筋肥大を主目的に、筋力アップも図る場合
負荷強度 | 中強度。最大筋力よりやや軽い負荷 |
---|---|
レップ数 | 8〜12レップ |
インターバル | 短く(1分程度) |
セット数 | 多い(3〜5セット) |
頻度 | 大筋群は週1〜2日、小筋群週2〜3日 |
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ダンベルの重量が軽い場合、12レップ程度でも余裕になる場合があります。
レネゲードロウは基本的な筋肥大トレーニングというよりも、全身を連動させたファンクショナルトレーニングであるため、20〜30レップ程度行う有酸素運動としても有効だと思います!
「使える身体」を目指して、ぜひ取り入れてみてください!
参照:https://www.bodybuilding.com/